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『朝活手帳』開発者に聞く朝活のはじめ方

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朝4時に起きる「ヨジラー」急増のきっかけをつくった朝活の第一人者・池田千恵さん。『朝活手帳』も2009年より6年連続でプロデュースし、いつもハツラツとしている印象の池田さんですが、朝活を始めた発端は挫折にあるというから驚きです。「つらいときは、いつも朝が助けてくれた」。そう語る池田さんに朝活のパワーについて聞きました。

 

絶体絶命のときには早起きが助けてくれた

 

——「朝活」のきっかけは、挫折だったと聞きました。

そうです。1つ目は大学受験の失敗です。現役での大学受験に失敗し、実家のある福島を離れ東京の予備校の寮で一浪することになりました。テレビもない、食事等は寮母さん任せ、私は勉強だけしていればいいという状況に関わらずまた落ちてしまい…。一応第二希望の大学には入れたのですが、その大学にどうしても納得がいかず、リベンジしたいなと思ったのです。

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——リベンジ?

もう一度、受験をやり直そうと思ったのです。悶々としながらも半年間は受かった大学に通っていたので、受験までに残された時間は、半年しかありませんでした。そこで考えたのが「早起き」です。半年間で合格するためには、これまでのやり方を180度変えなくちゃいけないと思って、夜型の生活を一気に朝型に変えました。当時は「朝活」という言葉はなかったのですが、今思うとこれが「朝活」のスタートですね。

 

——そのころから「ヨジラー」(4時起床)だったのですか?

いいえ、そのころは5時半でした。朝型生活への転換に加えて、生活に「メリハリ」をつけました。浪人時代は夜中まで机に向かってはいたのですが、だらだらするばかりで、ときには寝たりもしていました。それもスッパリやめようと。朝早く起き、夕方5時には勉強をやめて、そのあとは好きなことをするようにしました。

 

——結果はどうだったのですか?

おかげさまで見事、合格しました。1回目の成功体験です。「朝って、ほんと素晴らしい!」と猛烈に感動しましたね。…けれど目標は達成しましたし、大学生は早起きの必要がなかったので、すぐに戻ってしまいました(笑)。そして4年経ち、2つ目の試練が訪れたのです。

 

——2つ目?

当時、勢いのあるベンチャー企業として知られていた外食企業へ就職をしたのですが、まったくといっていいほど仕事ができなかったのです。二浪して入った先は慶応義塾大学。高学歴を得た自分を過大評価していましたから余計に、あの日々は辛かったです。店舗でも失敗ばかりで、本社に異動になっても会議に出させてもらえなかったり、足手まといになってばかりで…

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——それは辛いですね…。

ええ、泣きながら掃除をしたこともあります。でもなんとかしなくちゃと思ったとき、思い出したのが「朝活」の成功体験でした。人生の底にいるとき、私を助けてくれるのはいつも「早起き」なんです。5時半に起きて、8時前には会社の近くのカフェにいって、前の日の反省をするようにしたのです。その後、始業時間に合わせて出社していました。

 

考えるのは朝がいい絶対に前向きになれる

 

——成果はどうでしたか。

この反省作業、最初は夜にしていたのですが、そうするとどうしても考えが歪んでしまうのです。「あの人のせいだ」とか「言い方が気になる」とか。朝だと、それがないのです。素直になれるし、前向きに考えられる。そうしているうちに、少しずつですが仕事もできるようになって、相乗効果で仕事も楽しくなって、おまけに毎日が楽しくなりました。

 

——『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』という著書のタイトル通りですね。

ええ、本当に(笑)。4時に起きるようになったのはそれからです。「朝活」を続けているうちに、5時半スタートだと考えがノッてきたときに出社時間が来るのです。それが嫌で少しずつ早めているうちに、私には4時があっているなと感じるようになりました。

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——でも飲食業勤務のときは夜が遅かったのではないですか?

そうですね、飲食業もそうでしたし、その後に勤めたコンサルティング会社のときはそれよりも遅いこともありました。それでも「朝活」を続けることによって、仕事の段取り力がついて、だんだん早く家に帰ることができるようになりました。

 

 

早起きしたければ「早起き国」の留学生に

 

——早起きのコツを教えてください。

私は「早起き国」の留学生になってみては、とよく言うのですが、まずは眠くても起きること。最初は眠くて辛いけれども、それは時差ボケと同じ。2週間もすれば慣れてしまいます。

 

——先ほどの外食企業やコンサルティング会社の例のように、職種によっては難しいという声も聞きますが。

「ウチの会社は仕方ない」「この業界はそういうもの」という声をよく聞きますが、本当にそうでしょうか。なぜ残業が多いのかを冷静に分析してみれば、たとえば「上司の承認待ち」だとか「クライアントの確認待ち」だとか、意外と「待っている時間」が長いこともあります。これらは提出のタイミングを変えることで変わるかもしれません。職種においてさまざまな違いがあるとは思いますが、打てる手もさまざまにあると思います。1日を単位として考えるのではなく、1ヶ月とかいう長いスパンで仕事を俯瞰してみることで、解決策を思いつく場合もありますね。

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——なるほど。

「朝活」「早起き」を勧める、というよりは「朝活」が「望まない残業」をやめるきっかけになればいいなとも思います。『朝活手帳』には「戦略的先送りリスト」という欄があります。真面目な人ほど仕事に「キリ」をつけられなくて、遅くまで働いてしまいがちです。そんな人にお勧めしたいのが「戦略的先送り」。戦略的に、つまり意思をもって先送りにするのです。そうすることで「その日のうちにこなせなかった」自己否定感もなくなりますし、自律的に自分をコントロールすることができます。

 

——「戦略的」という言葉には前向きなイメージもありますね。最近の朝は、どんな風に過ごされているのですか。

朝は必ず、熱めのシャワーを浴びます。週末は夫と一緒にランニングもしています。ホノルルマラソンにも6年連続で出場しています。平日は朝9時の始業前に仕事の段取りを考えたり、将来の計画を立てたりと、準備を欠かさないようにしています。朝の時間は、本当にすごいパワーを持っていて、ネガティブな感情や不安が知らず知らずに昇華されるのです。京都の皆さんにとって、「京都朝げいこ」がそのパワーを知るきっかけになるといいですね。

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文:清塚あきこ

2015年07月08日